人はなぜ見えないものを見るのか?

最近私が考えているのは「心的現実」と「主観的現実」について、なーんていうとムズカシゲだけど、要は「ホントってなに?」ってことです。


『アルカナシカ』 人はなぜ見えないものを見るのか (田口ランディ)


いきなり「見えないものを見るのか」と言われちゃうと「ゴメンナサイ。私には何も見えません」と言いたくなるんですが… この本の著者、田口ランディさんは、著書の中で繰り返しご自分のスタンスについてこんな風に言っている。

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誰に会おうと私にはやはり「霊感」というものは一切なかったし、霊を見ることも、UFOを見ることも、宇宙人に会うこともなかった。ただ、そもそも私はもの心ついた頃から「目に見えない不思議なものは存在する」ことを疑ったことがなかったので、どのような人に出会おうとその人たちが見たり聞いたりしたものを疑うこともなかった。また、能力のある無しで人を判断することもなかった。

平たく言えば、何も感じないし何も見えない私にとって、その人がどのようなものを見て感じていようと、それは私とは関係のないことなのである。世の中には霊能力者という人が掃いて捨てるほどたくさんいるが、私は友達としてつきあえる人と仲良くなるだけのことであって、その人の能力にあまり興味がなかったのである。
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一歩間違えばタダのトンデモ人で「あーそういう人なのね」と世の中から扱われるようになるテーマ。だけど、決して軽視することはできない、大事なことをたくさん含んでるはずのテーマ。この困難なテーマと、ものすごーーーく真面目に格闘していることが伝わってくる内容で、著者の他の本に比べたら文章も硬いし、決してこなれて読みやすい内容であるとは言えません。

中身はこんな感じ。

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哲学者カントの『純粋理性批判』から考える霊体験にまつわる言説
メキシコ奥地でマジックマッシュルームを摂取して臨んだ儀式体験
スウェーデンボルグ(17-18Cの有名な霊視者)の話
UFOを目撃した人たちの体験談
ユリゲラーの話
苫米地氏と洗脳/脱洗脳の話
タロットカードの愚者のカードとゼロの話
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私自身は、お化けも霊もUFOも見たことはありません。だけど、見たこと無いから否定する、のはつまんないと思う。別に見えないだけで、なーんか感じたりはするしね。でも、それは私にとっての「主観的現実」です。それに、世の中でそういう話を大きな声で言うといろいろとめんどくさいからテキトーに黙ってます。というかんじ。

たぶん、見えない世界をものすごーーーく無条件に信じてる!という人にとってはこの本ぜんぜん面白くない。(信じる、ってのは不思議な現象ですね…)だけど、なんかよくわかんないけどあると思うんだよね~…なんか…くらいの立場を取ってる多くの人にとって、おそらくきっとこれは読み甲斐がある本であるように思います。

そういえば、田口ランディさんは天秤サインの10ハウスが強力な方ですね。比べたり、対話したり、人それぞれの多様な主観の中から何かを見つけ出そうとしてる感じがあります。

※ 松村潔先生がチャート読みしてる記事 ↓
http://webmagazine.gentosha.co.jp/horoscope/vol05_horoscope/horoscope.html

いかにも忙しそうだなぁ~!という第一印象を受けます。1ハウスの山羊土星が「あくまでもきちんとしてなきゃ!」と慎重に強硬に主張しそうな感じと、不思議の世界にどこまでも潜入&耽溺していきそうな8ハウス天王星や12ハウス蠍木星とのコントラストがとても印象的です。

確か、この本にもランディさんのチャート読みが出てたはずです。(ビル・ゲイツとスティーブ・ジョブズのチャート比較も興味深かったよなぁ~とか、いろいろ思い出される~)


完全マスター西洋占星術(松村潔)



※ あとはAmazon風に関連書籍を並べておきます~(笑)


『神秘家列伝』(水木しげる)全4巻


とにかくこれはおもしろいです。ぜひぜひ。スウェーデンボルグ、ミラレパ、ヴードゥー教、明恵上人、安倍晴明、長南年恵、コナン・ドイル、宮武外骨、出口王仁三郎、役小角、井上円了、平田篤胤などなど、奇人変人偉人のみなさまの数奇な生涯や思想や人柄が描かれています。おすすめ。



職業欄はエスパー (森 達也)


関連領域ですが、読み物としてはこちらの方が読みやすいです。TVドキュメンタリー制作者の森達也さんが書いてます。スプーン曲げの清田益章さん、UFOの秋山真人さん、ダウジングの堤裕司さんの3人に長期間にわたって取材を続けた記録。3人それぞれと森氏、4者の個性がぶつかり合う様が伝わってきます。「超能力はあるか/ないか」という二元論に陥らないように、誠実に目の前の事実に向かい合って格闘しながら書かれたものと思われます。

そうそう。スプーン曲げ、試したことありますか?私は子供のころ流行ったので結構やったなー。何度か曲がったけど、いまはもう全然曲がる気がしないわ。またやってみようかな。



水の巡礼 (田口ランディ)


私はこれを読んだときにはまだ、アンチ不思議界の住人でした。ところが、なんだかこの本がきっかけで、急に出雲大社に行きました。(もちろん「素鷲社」に行きました~!私だけじゃないはず!)そのあと、いろんなことが急展開して、いつのまにか占いをしています。というわけで、個人的には非常に影響を受けた本。
いわゆる「パワースポット」ガイドよりも、もう少し踏み込んで他人の「個人的な不思議体験」を覗いてみたい方向けです。

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2011/08/06(土)
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